「子育てしやすいのはマンションと戸建て、どっちなんだろう?」と悩むママやパパも多いですよね。
マンションと戸建ては広さだけでなく、利便性や可変性など様々な点で大きく異なります。
この記事では、マンションと戸建てのそれぞれの子育てにおけるメリット、デメリットについてまとめました。
この記事を読むことで、マンションと戸建ての特徴について理解でき、自身の家族にあった最適な住まいを見つけるヒントになるので
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
子育て世帯の住まい選びで重視すべきポイント

子育て世帯が住まい選びで重視するべきポイントとしては以下の4つがあります。
- 安全性、防犯性
- 教育環境や周辺施設の利便性
- 家事と育児の動線
- ライフステージの変化
それぞれのポイントについて、どのポイントを一番重視したいか、家族で話しあってみてくださいね。
安全性・防犯性
子どもが小さいうちは、室内での怪我やベランダ、階段からの転落など、家の中に様々な危険が潜んでいます。
そのため、自宅の中で安全対策が十分にできるか、考える必要があります。
また、小学生以降になると1人で自宅から出かけることや留守番の機会も増えるため、セキュリティ面にも配慮する必要があるでしょう。
教育環境や周辺施設の利便性
子どもが成長する中で、教育環境は住まい選びの重要な要素です。特に考えておきたいポイントとして
- 学区が求める教育環境か
- 学校との距離や通学路の安全性
- 子育て支援施設の充実度
- 公園やスーパー、病院との距離
があります。
幼少期から子どもの将来の教育環境について考えることは難しいため、子どもの要望や親の方針に柔軟に対応できる環境を選ぶ必要があります。
また、子育て中は、子どもの園や学校、習い事の送迎もあるので、公共交通機関の利便性も考えておくことが大切です。
家事と育児の動線
子育て中の家事は短時間で効率的に行いたいものです。また、子どもが小さいうちは子どもを見守りながら家事をする必要があります。家事と育児の負担を減らす動線として
- 対面キッチンの採用
- 洗濯動線をまとめる
- 子どもの勉強を見守れるリビング内のスタディスペース
- 子どもの遊び場やお昼寝スペースとして活用できる和室
があります。
家事と育児を無理なく両立させるには家にどんな要素が必要か、あらかじめ家族で話しておきましょう。
家事シェアしやすい間取りについて気になる方はこちらの記事もチェックしてみてくださいね。
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ライフステージの変化
子どもの成長とともに、必要な部屋数や間取りは変化します。
思春期には個室が必要になる一方で、子どもの独立後はコンパクトな間取りの方が暮らしやすくなります。
そのため、ライフステージに合わせて柔軟に対応できるか、長期的な視点で考えることがポイントです。
ライフステージの変化に合わせられるようにリフォームやリノベーションのしやすさも考慮しておくと良いでしょう。
どっちが子育てに向いてる?マンションと戸建てのメリットとデメリット

ここでは、マンションと戸建てが子育てに向いているメリット、デメリットについて紹介していきます。
メリットとデメリットだけ、まずは知りたいという方は下記の表をチェックしてみてくださいね。
それぞれを比較しながら、自身の暮らしのイメージをすることでより理想の住まいの選択に近づけることができます。
マンション |
戸建て |
|
購入費用 |
利便性が良い場所は高額になりやすい |
土地と建物の費用が必要 |
維持費 |
管理費、修繕積立金、駐車場代など |
外壁や屋根の維持・修繕費用など |
立地、利便性 |
駅近や商業施設へのアクセスが良い場所が多い |
郊外が多く、自然が豊かなところも |
広さ |
専有面積が決まっている |
広さを確保しやすい |
間取りの可変性 |
決まっている |
空間を分けたり、自由が効く |
防犯、安全性 |
オートロックや管理人の常駐など、設備が充実 |
個人で防犯対策が必要になる |
マンションのメリット
- 駅近など立地が良い物件が多い
通勤や通学、買い物に便利な駅近や商業施設の近くにあることが多く、子育て中の移動が楽です。
また、公共交通機関へのアクセスが良いところだと、自宅から職場や学校が遠くなってしまっても無理なく通うことができるでしょう。
- セキュリティが充実している
オートロック、防犯カメラ、宅配ボックスなど、セキュリティ設備が整っているため、安心して暮らせます。
- ワンフロアで家事動線がスムーズ
階段の昇り降りがなく、ワンフロアで完結するため、家事を時短できます。また、ワンフロアだと子どもを見守りやすいのも特徴です。
- 共用施設が充実している物件も
キッズルームやパーティールームなど、入居者が利用できる共用施設があるマンションも増えています。
また、最近ではワークスペースがあるマンションも増え、テレワークや勉強で活用できるでしょう。
マンションのデメリット
- 騒音問題
子どもの足音や泣き声、遊び声などが階下や隣の住戸に響きやすく、騒音トラブルに発展する可能性があります。
- 広さや間取りに制限がある
戸建てに比べて専有面積が限られており、リフォームに制約がある場合も多いです。
間取りもはじめから決まっているため、子どもの成長や家族の変化で部屋が足りなくなることもあります。
- プライベート空間が限られる
戸建てのような庭や広いバルコニーがなく、子どもが外で遊ぶスペースが限られます。
隣近所と密接しているため、共用部や窓を開けた際の子どもの声などにも配慮が必要です。
- 管理費・修繕積立金が発生する
月々の支払いに加えて、共用部分の維持管理や大規模修繕のための費用が継続的に必要です。新築マンションや都市部のマンションだと
管理費や修繕積立金も高額になるケースがあるため、事前の確認が大切です。
戸建てのメリット
- 騒音を気にせず過ごせる
隣家との距離があるため、子どもの足音や声などを気にせず、のびのびと子育てができます。
特に、子どもが小さい頃は子どもが自由に走り回ることができ、周りに気を遣わずにすむため、ママやパパの心理的ストレスも少なくなるでしょう。
- 広い庭や専用スペースを持てる
庭でプール遊びや家庭菜園を楽しんだり、遊具を置いたり、子どもの遊び場を確保できます。
自宅にいながら、自然に触れ合えるので、子どもの情操教育にも向いています。
- 間取りの自由度が高い
設計の段階から、自分たちの意見を取り入れることができるため、家族構成やライフスタイルに合わせた住まいになります。
また、壁の仕切りを追加したり、2階を増築したりと空間を変えやすいため、子どもの成長に合わせて柔軟に対応できます。
戸建てのデメリット
- 駅や商業施設から離れている場合が多い
郊外に位置することが多く、車が必須となる場合があります。子どもが小さいうちは病院やスーパーが遠いと、移動が大変になるため
自身の生活ではどんな施設が身近に必要なのか事前に知っておくと良いでしょう。
- 防犯対策を自分で行う必要がある
隣家との距離があるため、プライバシーを確保しやすい一方で、窓や扉が多いため、不審者や空き巣に狙われやすいことも。
そのため、防犯カメラや警備システムなど、個人で対策を行う必要があります。
- 維持管理に費用と手間がかかる
外壁や屋根の塗装、シロアリ対策など、建物のメンテナンス費用や手間がすべて自己負担となります。
10~20年後に必要になる費用なので、修繕を見据えて、計画的に準備すると良いでしょう。
- 階段の昇り降りが大変
家事の際に階段の昇り降りがあると、家事負担が大幅に増えます。
また、老後まで住む計画の場合は、老後に階段の上り下りが身体的負担になるケースもあるでしょう。
-
子育て世帯がマンション・戸建てを選ぶときのチェックリスト

ここからは子育て世帯が、マンションと戸建てを選ぶ際に具体的に考えるべき項目について紹介していきます。
家族での話し合いの場で、実際に活用してみてくださいね。
ライフスタイルに合っているか?
- 1日の生活の流れを考える
職場への通勤時間はどれくらいか、子どもの送迎がある場合、職場、園、自宅を無理なく送迎できるかについて検討しましょう。
また、将来的に転職や進学があっても通勤や通学を負担なく行えるか調べておくことが大切です。
- 子育ての環境
子どもをどのような環境で育てたいかも考えると良いでしょう。例えば、お家で思いっきり走ったり遊んだりするならば戸建ての方が良いです。
しかし、子育てで習い事などの教育を重視したい場合は、都市中心部に建築されるマンションの方が、習い事の幅が広がる傾向にあります。
将来的な子どもの成長を見据えているか?
- 個室の検討
将来の生活をイメージして、個室が必要になった時に準備できるか検討しておく必要があります。
また、子どもたちに個室を設けた場合は、子どもの独立後、子ども部屋をどうするのかも家族で話し合っておくと良いでしょう。
- 周辺の環境
周辺環境は住んだ後からでは変えることができません。
だからこそ、家族で教育が充実している場所を選ぶのか、老後の利便性も視野に入れて選ぶのかじっくりと検討する必要があります。
資金計画に無理はないか?
- 月々の支払い
住宅ローン以外に、マンションの場合は管理費や修繕積立金、戸建ての場合は建物の修繕費用など、継続的な費用を考慮した上で
無理のない資金計画を立てる必要があります。
- 不動産価格の変動
国土交通省が令和5年4月に公表したデータによると、マンションは全国的に価格が高騰し、都市部では特に値上がりしています。

(出典:国土交通省/不動産価格指数(令和5年1月・令和4年第4四半期分))
そのため、将来的な資産価値を重視する場合は早めに検討する必要があるでしょう。
一方で、戸建ては価格上昇は緩やかな傾向にあります。
将来的に自宅をどうしていくのか、購入の時点から考えておくことで、子どもが独立後も安心して生活できるでしょう。
子育て世帯に最適な住まいの選び方

マンションも戸建ても、それぞれにメリットとデメリットがあります。どちらが優れているということではなく、それぞれの特徴をよく理解した上で、自分たちのライフスタイルや価値観に合った方を選ぶことが大切です。
家族構成、働き方、将来のライフプランなど、様々な要素を考慮して、総合的に判断することが重要です。このチェックリストを活用して、家族でじっくり話し合い、納得のいく住まい選びをしてくださいね。