家賃は毎月発生する固定費だからこそ「少しでも抑えて、その分を教育費やレジャー、貯蓄に回せたら…」と考える家庭も多いのではないでしょうか。
とはいえ、安さばかりを優先してしまうと、暮らしの満足度を損なう恐れがあります。大切なのは、価格と満足度のバランスです。
限られた予算の中で納得のいく住まいを見つけるためには、ちょっとした工夫と情報収集が不可欠です。この記事では、家計を賢く守りながら、暮らしの満足度を下げることのない、コスパの良い住まいを選ぶためのコツをたっぷりご紹介します。
家賃を抑える具体的な方法
ここでは家賃を抑えるための具体的な方法をご紹介いたします。全て取り入れるのは難しいかもしれませんが、自分の取り入れやすいものを、できる範囲で試してみてください。
家賃の目安
まず最初に、自分の収入に対し、どれくらいの家賃であれば家計の負担にならないか考えることが大切です。住まいに理想ばかりを求め、予算を超える物件を選んでしまった結果、毎日の生活が苦しくなってしまっては本末転倒です。
家賃の目安は手取りの収入の3分の1とよく言われていますが、物価高や昔には無かったスマホやプロバイダー使用料など毎月の通信費の支出なども増えているため、最近では家賃の目安は収入の4分の1とも言われています。
家賃の目安を考える際に、ボーナスや会社からの家賃補助などは含めず、あくまで月の手取り額だけで家賃を考えるようにしましょう。
事情により家賃を予算金額内で抑えるのが難しい場合は、他の支出を抑える工夫が必要です。まずは、現在の自分の手取りから家賃と生活費の振り分けを考えてみる必要があります。
敷金・礼金・仲介手数料を確認する
賃貸物件を契約する際にかかる一般的な初期費用は、おおまかに言うと、敷金、礼金、仲介手数料、火災保険、鍵交換・ハウスクリーニング費用などがあります。
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敷金 |
退去時に借主に基本的に返金される。 借主に責任のある傷や汚れがある場合は敷金から修復費を差し引いた額を返金する。 通常家賃の1~2か月分支払う。 |
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礼金 |
物件の大家に対し支払うお礼金。 通常家賃の1~2か月分支払う。
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仲介手数料 |
不動産会社に対して支払う手数料。 通常家賃の0.5か月~1か月分支払う。 上限は家賃の1か月分の決まりがある。 |
これらの初期費用も、なるべく抑えたいですよね。最近は、敷金・礼金・仲介手数料などが無料の物件も多く出回っています。初期費用を抑えたいのであれば、そのような物件を探してみるのも手です。
同じ物件でも不動産会社によって仲介手数料が無料だったり、家賃1か月分だったりと条件が違うこともあるため、複数の不動産屋に行って比較してみるのがいいでしょう。
不動産会社の繁忙期を外す
1月~3月は4月からの新生活に向け引っ越す人が多いため不動産会社も繁忙期となり価格交渉も難しい傾向があります。繁忙期を外した、4月~12月は比較的価格交渉に応じてくれる可能性は高くなります。家賃や初期費用の値引き交渉を行うなら、シーズンオフの季節は狙い目です。
引っ越し会社も1月~3月は料金が高くなるため、初期費用を抑えたいのであれば繁忙期を外して住まい探しをするとよいでしょう。
人気エリアを外す
お洒落なお店が立ち並ぶ人気のエリアや交通の便の良いエリア、観光地としても人気の高いエリアなどは家賃も高い傾向にあります。家賃を抑えたければ、あえて人気のエリアは外して住まい選びをするのが得策です。
人気エリアが近くても、地名が変わるだけで家賃相場が下がることがあります。また、特急が停車する駅は人気があり家賃相場が高い傾向にありますが、各駅停車しか停まらない駅周辺のエリアは、特急停車駅エリアより家賃相場が下がることもあります。
不動産会社に人気のエリアからちょっと外れた穴場のエリアを相談してみると思わぬお得なエリアを教えてくれるかもしれません。
駅から遠い物件
駅から徒歩10分圏内の物件は人気です。駅から遠くなるほど家賃は安くなる傾向があるため、駅から遠い物件を選ぶようにすると家賃が抑えられます。最近はテレワークが増えてきているため、駅から遠くてもあまり支障がない人などは検討してみてはいかがでしょう。
駅の遠さは歩く機会が増えたと前向きにとらえることもできるでしょう。また、駅から遠い場合は、バス停が近くにあり、バスの便が充実しているかを確認しておくと安心です。
築年数の古い物件
新築、築浅物件は人気ですが、家賃を抑えたいのであれば築年数の古い物件を視野に入れて考えましょう。築年数は古くても、リフォームされて内装が新築同様に綺麗なことも多いため、必ず契約する前に部屋を内覧することをおすすめします。
古いマンションは、高層階でもエレベーターが設置されていないこともあるため、エレベーターの有無を確認したほうがよいでしょう。
物を減らして専有面積が狭い部屋に引っ越す
専有面積が狭いほうが家賃は抑えられる傾向があるため、断捨離を行い荷物を減らし、専有面積の狭い部屋に引っ越すというのも手です。不要な荷物を減らし、すっきり身軽になり、今より家賃の安い部屋へ引っ越すことができれば一石二鳥ではないでしょうか。
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家賃助成制度を活用する
自治体によっては、家賃助成制度があります。賃貸住宅の居住者を対象に家賃の一部を補助してくれる制度です。自治体によって制度の内容は異なります。家賃助成制度は自治体により実施している自治体とそうでない自治体があるため、希望のエリアの自治体のHPを確認してみましょう。
また、助成対象に該当しないと利用できないため注意が必要です。
住まいの満足度を高める工夫
家賃を抑える方法について述べてきましたが、家賃を抑えても生活の満足度を高める工夫はできます。自分の中で「これだけは譲れない」という住まい選びのポイントがあると思います。そのポイントを押さえておけば、駅が遠かったり、築年数が古かったりしても生活満足度が著しく低下することはないでしょう。
自分の中で生活の満足度を高めるため、譲れない住まい選びのポイントを書き出しておくと、ブレずに住まい選びができるのでぜひ試してみてください。
【チェックしたいポイントの1例】
- 住環境(近所にスーパーや病院があるか)
- エレベーターの設置
- 街灯が設置されており、夜も安心して歩けるか
- 治安がいいか
家賃を抑えられたとしても、近所に食料品を買うところがコンビニしかなかった場合、食料品の支出が高くなってしまいます。食料品の負担が大きくなってしまっては生活の満足度は下がってしまいます。
自炊はしないと最初から決めているのであれば問題ありませんが、家計の負担を考えて家賃を抑えた住まいを探すのであれば、近所に安く食料品を買えるスーパーや商店街があるほうが生活の満足度は上がるはずです。
また、健康な時には気になりませんが、急に体調が悪くなった時、近所に病院がないと不便を感じるでしょう。体調不良時に遠くの病院に通うのは大変なので、いざという時に備えて近所に病院があるかを確認しておくと安心につながります。
小さなお子さんがいる家庭では、エレベーターがないと階段を上ってベビーカーを運ばなくてはならなくなるため大変です。1階に住むか、エレベーターのある住居を選択するのがよいでしょう。
部屋を契約する前に、生活環境の不便や不安はできる限り取り除いておくと生活の満足度は上がります。
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「不動産サイトには載ってない!地域のリアルな治安を知る方法」
まとめ
家賃は毎月の固定費であり、暮らしの基盤を支える重要な支出ですが、金額だけにとらわれず、生活の満足度とのバランスを見極めることが大切です。
家賃を抑える工夫は、エリア選びや物件の金額交渉、助成制度の活用など、実はたくさんの方法があります。
ちょっとした視点の転換や情報収集を重ねることで、コストを抑えながらも満足感のあるコスパの良い住まいにたどりつくことができるはずです。
また、最初に諸費用分の現金は必要になりますが、同じ条件の物件(ファミリータイプ)に住む場合、賃貸より住宅を購入するほうが月額負担金が減る可能性もあります。場合によっては諸費用まで融資対応しても賃貸より月額負担金が減る可能性も高いため、住宅購入を検討してみるのも一考です。

